資材高騰・人手不足でも実現する建設へ
“建て方を変える”という非住宅木造の新潮流
近年、建設資材や人件費の上昇により、企業や法人の建設計画に影響が広がっています。国土交通省の資料(2024年※)でも、資材高騰を背景に契約条件の見直しや価格調整の協議が増加している一方で、調整が難航するケースがあることが指摘されています。さらに、発注しても工事が成立しない「入札不調」といった状況も発生しています。
こうした環境の中で、発注者にとっては、「予定していた予算で建てられない」「当初のスケジュール通りに進まない」「そもそも発注しても受けてもらえない」といった課題が、現実のものとなりつつあります。
三和鉄構建設株式会社(本社:広島県尾道市)では、こうした課題に対し、木と鉄を組み合わせたハイブリッド工法「さんわのテクノビルド」を提案しています。建設コストや工期の制約が強まる中でも、計画の実現性を高める選択肢として活用が広がっています。
“非住宅分野”で需要が拡大する「テクノビルド」
「さんわのテクノビルド」は、木造に鉄骨梁を組み合わせた構造で、パナソニックの耐震住宅工法「テクノストラクチャー」をベースとした工法です。コスト抑制、工期短縮、耐震性能の確保を同時に実現できる点が特徴です。
従来は個人住宅向けに提供してきましたが、近年は資材価格の高騰や人手不足を背景に、学生寮や社員寮、オフィス、保育施設、介護施設など、非住宅分野での採用が増えています。
「建てる内容を見直す」のではなく、「建て方を変える」ことで計画を実現する手法として注目されています。
予算制約を乗り越え、計画通りの機能を実現した学生寮
(学校法人尾道学園 闘猷館(とうゆうかん))
尾道学園では、約100名が入居する学生寮の建設を計画していましたが、建設コストの高騰により共用ミーティングルームの設置を見送ることも検討されていました。こうした中で「テクノビルド」工法を採用したことで、構造の合理化によりコストを抑えながら設計の自由度を確保し、当初計画していた機能を維持したまま建設することができました。
本プロジェクトでは、三和鉄構建設が設計から施工まで一気通貫で対応。各居室にはエアコンや自習スペース、収納を備え、学業と部活動の両立を支える環境を整備しました。また、建物中央には吹き抜けを設け、寮生同士が自然に交流できる空間としています。同学園のラグビー部「BURIKENS」は全国大会常連校として知られており、本施設は競技と学業の両立を支える基盤として活用されています。
限られた予算と人員の中で、機能性と居住性を両立した福祉施設
(社会福祉法人 尾道さつき会 ホームみつぎ)
尾道さつき会では、定員10名の障がい者福祉施設の建設を計画していました。限られた予算の中で、利用者にとっての居住性と、職員の働きやすさの両立が求められていました。「テクノビルド」工法の採用により、構造を合理化し無駄のない設計とすることでコストを抑制するとともに、職員の動線を整理した間取りを実現しています。これにより、少人数でも運営しやすい施設となりました。また、天窓からの採光や間接照明、内装への木材の活用により、利用者にとって「第2の住まい」となるような温かみのある空間づくりが図られています。
「さんわのテクノビルド」の主な特徴
「テクノビルド」では、縦方向の力に優れた強度を発揮する木材は柱に、曲げやたわみに対して強度を発揮する鉄骨は梁に活用することで、建物を強固に支えながら、自由な設計が可能な工法です。その主な特徴は以下の通りです。
1.コストの最適化
建物重量が軽いため基礎工事の負担を抑えることができ、鉄骨造と比較して約20〜30%のコスト削減が可能とされています(自社試算)。また、木造扱いとなることで減価償却期間が短く、財務面でのメリットも見込めます。
2.工期の短縮
構造がシンプルで施工性に優れており、部材の調達も比較的早いため、鉄骨造と比較して最短で約3分の2の工期での施工が可能です。
3.大空間と性能の両立
最大約12mの無柱空間や高天井の設計が可能です。加えて、耐震等級3に対応し、断熱性にも優れているため、非住宅用途にも適した性能を備えています。
4. 快適性と安全性を支える構造性能
木は、金属やコンクリートと比べて熱伝導率が低いため、外気の影響を受けにくく、省エネにつながります。また、建築基準法の1.5倍の強さで、震度7クラスにも耐える耐震等級3(消防署や警察署と同等)に対応しています。
建設の前提が変わる中での新たな選択肢
建設コストの上昇や人手不足が続く中、従来の仕様や工法では、計画そのものが成立しにくいケースも増えています。三和鉄構建設は、「快適生活創造企業」を理念に掲げ、地域に必要とされる建物や環境を持続的に実現することを目指しています。こうした考えのもと、「できない理由に合わせて計画を縮小する」のではなく、「実現する方法を再設計する」という発想から、テクノビルドの提案を行っています。
建設を取り巻く環境が大きく変化する中で、この工法は、コスト・工期・性能のバランスを取りながら、地域における施設整備の選択肢の一つとして活用が広がりつつあります。今後もこうした手法を通じて、持続可能な建設のあり方を提案してまいります。
※参考資料
国土交通省
「第三次・担い手3法など 最近の建設業を巡る状況について」(2024年)
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001846151.pdf
「建設業の現状について」(2024年)
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001734007.pdf
■三和鉄構建設株式会社について
三和鉄構建設株式会社は、1949年創業、広島県尾道市に本社を置く総合建設企業です。「仕事を通じ広く社会のお役に立ち、郷土の発展に貢献する」という企業理念のもと、地域社会とともに歩んできました。総合建設業を中核に、鉄骨の製作・施工を一貫して手がける工場を保有。加えて、不動産や住宅の新築・リフォーム・農業など幅広い分野に事業を展開し、「快適生活創造企業」として、暮らしを支える環境づくりに取り組んでいます。確かな技術力と誠実な姿勢を大切に、安全・安心で持続可能な社会基盤の整備に貢献しています。
会社名:三和鉄構建設株式会社
代表取締役社長:中島 裕一朗
住所:広島県尾道市高須町5267
設立:1960年9月30日 (創業 1949年11月14日)
資本金:49,500,000円
従業員数:147名(2026年2月現在)
事業内容:総合建設業、住宅新築・増改築、鉄骨加工、一級建築士事務所、宅地建物取引業、
ガソリンスタンド、農作物の生産・販売
HP:https://www.sanwa-group.info/
三和鉄構建設株式会社 広報事務局
担当:新田、中島、西門
Email:press@sanwa-group.info
